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3/4 大艦主砲主義最後の砦大和&武蔵

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今「戦艦武蔵の最後」という元「戦艦武蔵」の水兵で艦沈没から生き延びた静岡県生まれの渡辺 清氏著作の本を手にしている。子供の頃はこの本をラジオでも聴いた。ラジオにかじりつきながら聴いたことを思い出す。
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 数日前から1千メートルシブヤン海峡の海底に横たわる「武蔵」の艦首を撮影したと見られる写真が紹介された。菊のご紋章が抜け落ちた吊金具、そして、水上偵察機を射出させるカタパルトの鉄骨、バルブのハンドルに書かれた文字盤、全て本物であることが証明できそうな発表であった。
 本著からは前述の紋章の様子のくだりを見つけたので紹介したい。
前略「朝方まで、その先端で、金色に光かがやいていた菊の紋章も、金メッキがはがれ、みにくくささくれだって、ちょうど、くさりかけたバナナの皮のように、変色していた。」後略
 本著は小学生対象に書かれたもののようでタイトルもひらがな、本文には漢字にルビがふられている。
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 本艦は当時としては世界最大にして最強の超弩級不沈艦、大和の2番艦で、山本五十六長官が既に大艦巨砲の時代は終わり、航空母艦を中心とした飛行機の時代と唱えていたが、古い軍人は未だに日露戦争のバルチック艦隊との艦隊決戦が頭から去らぬようで、時代遅れの大和・武蔵に夢を託していた。
 評論家は言う。「太平洋戦争の死線をくぐった人たちはもうすぐいなくなり、恐ろしい戦争を語り継ぐ人もいなくなる。今このような時期に武蔵の遺物が見られることは、国民にも為政者にもいい薬になるのではないか。」かと。正にその通りである。
 さて、ここでふと我にかえると、飛行機をこよなく愛する筆者は決して戦争が好きで兵器としての船や飛行機にのめりこんでいる訳ではない。飛行機でいえば航空力学をとことん追求し、きれいな飛翔体に仕上げたその美しさに惚れた所以である。実家の叔父は元海軍士官、筆者が小さい頃には世界を渡航し土産だろうか家の座敷には椰子の実があったのを記憶している。そして、お正月、座敷に飾る掛け軸には歴代の戦艦の絵図を数本を見ることがあったことも。確か「戦艦比叡」「戦艦伊勢」などと思うが。
 極めつけは中学校の頃は当時戦記物や第二次世界大戦の兵器や戦艦、飛行機や戦車などを紹介した雑誌「」を読んでいたことだ。お蔭で多くの兵器の名前や性能まで覚えてしまった。意味のない話だが。
 子供の頃に刷り込まれた感動体験や運動、思考ほど人生を左右するものはない。子供を取り巻く昨今の悪しき事件や悪しき環境は多い。我々大人は心して幼児教育、青少年教育に関わっていきたいものである。
 3/5(今朝)のA紙の朝刊「天声人語」は伝えていた。時代遅れの戦い(大艦巨砲主義を誇示して)をして負けた日本軍部の所業を故事になぞらえて伝えていた。「舟に刻みて 剣を求む」であるが訳すと「舟の上から流れに剣を落とした者が、船縁(ふなべり)に目印を刻み付けた。あとで目印を頼りに探したが、舟は流されていて見つかる筈がない。」という。(A紙天声人語引用)
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by m-gamano | 2015-03-04 21:37 | 我が家のこと | Comments(0)

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