雪起こしがやって来た
早朝4時頃だったろうか、ラジオのSW(スイッチ)を入れ、トイレへと・・もじもじしている内にピカドン(原爆ではない)の雷鳴が我が庵を襲った。否多くの民家を襲ったことだろう。
今年になって雷の予報は多く出るものの実際腰を抜かすような雷神のお出ましを見たり聞いたことはなかった。
寒冷前線が近づき、シベリアから高気圧が迫り、大気の状態が不安定になると竜巻や突風、そして雷鳴が襲うしくみになっていると気象予報士は言う。
雪国では、この時期の雷鳴は「雪起こし」と言ってこのあと雪が降る前兆とされている。
そう言えば南葉山にはすでに2回の降雪があり、昨年も今頃根雪になるほどの降雪・積雪に肝を冷やしたことが日記に書かれてあった。
うれしいことに昨夜、待ちにまったピーター(上越地方では除雪機のことをピーターと言うそうな)が保管業者から届いた。筆者が引っ張れば力負けしてバックする非力なピーターだがこのピーターでじじが圧迫死する恐れはないようだ。(下の写真はイメージ)
今夜辺りから中越の山沿いを中心に降雪・積雪になるようである。
「初雪や 二の字二の字の 下駄の跡」はだれが詠んだ句だったか忘れた。
さて、この雷鳴に続く大風、筆者の心が躍った。ツリー生活をしている我が愛機の行方が気になった。きっと風にあおられ、桜の枝の呪縛から逃れて枯れた芝生に軟着陸していることだろう・・・の期待は見事裏切られる。嵐をついて大木のそばに進むが、昨夜の場所から一段下の枝にしっかりと抱きかかえられ、ひらひらと機体をゆらす程度であった。
すでにバッテリーは空っぽ、モーターには雨が入り使用不能、受信機も雨が入り使用不能だろう・・・つまり、この機体の部品でリユースできるものは何もない・・・ところまできた。だが、このまま放置はできない。機体回収しないと管理人に迷惑がかかる。帝国の飛翔体かと騒がれても困る・・・ということで、人目をしのんで朝夕に落下の様を確認することにした。飛行場なら川流れとなり、密林に墜落し、捜索不能という手もあり、あきらめられるのだが・・・。(下の写真は似ているがイメージ)
地球はごみ捨て場ではないのだが
冬に向かうこの時期、なぜか鳥インフルエンザが青森と新潟県2か所で発生した。50万羽を超える関川村と上越市のニワトリが無残にも殺処分された。
鶏にとっては、なぜ自分が殺されるのか・・・と考える暇もないままにあの世へと飛び立った筈だ。
それにしても殺処分して、その行く先は地下とは情けない。たった一つの地球船なのに
人間の生活ごみはもちろん、今回の殺処分されたニワトリの死骸、そして最も心配されるのは原発の使用済みの核燃料など高レベルの廃棄物もごみと同じく地中だ。
海外の原発の使用済燃料の廃棄は地下相当深く、完全に漏れない容器に格納され、保存するという。その放射能の半減期などはものにもよるが数万年先とも言われるという。
その遺物を発見し、被害を被るには我らの子孫である。
人間のもつ科学の力で今処理できないものは開発すべきではないと考えるが・・・。
便利を求めて結局最後はアメリカ映画「猿の惑星」のようなENDをたどることにならないか、心配でたまらない筆者だ。未来に生きる人たちは先祖の私たちの遺骨を探すだろうが火葬にされた骨は見えず、地中に土葬処分されたニワトリの遺骨を発見して何を思うだろうか?
大きな袋に詰められ、ブルーシートの中にくるまれる鶏のシーンを見て人類の将来に危うさを感じた筆者である。来年鳥年なのに悪しき幕開けとならねばよいが。