先日我が家の長男が孫娘と帰郷す。その4日後新聞には「教員志願 止まらぬ減少」と大見出しが目に留まった。息子は教員。 朝日新聞の調査では来年度6000人が本年度の志願者数に比して減少すると言う。
人口の増減は一国の経済から産業、そして教育から覇権争いまで全てに影響する大きなファクターとなって最後はGDP(国民総生産)を左右することになる大きな要素だ...
来年2024年は戦後生まれの団塊の世代が後期高齢者の域に入るため、日本の労働人口が大きく減り、反対に社会保障の被扶養者となり悪口で言えば稼げない人種の域に入ってしまうことになる。
人口の増減は時代の移り変わりにより、良くもなり悪くもなると、と言われる。筆者も当時は教頭職を終え、ようやく新しい学校で校長として自らが思い描く学校像、そして児童像がようやく実際に実現できるか?と喜び勇んで赴任したが、新たに新任の教頭職に就く新人には厳しい職場になりそうな時代背景がまっていた。確か総合学習が新規教育課程に加わり、学校のグランドデザインも大幅に変えなければならなくなった。
冗談でなく本音でささやかれた「これからの教頭職は大変な業務が待っているようだ。教頭にならずに平の先生で勤めたいが、言い分は通るだろうか?」と悩んだ先生も多かったとか。
過日帰省した長男は筆者よりも数年若くして越後の学校でない東京の隣りの県の小学校の長になった。
筆者が越後の長の異動のスタートはへき地校、そして単身赴任のおまけもついてきた。
反対に都会の学校の管理職の異動は道路事情が良いのか帰宅は遅くても自宅からは通えると言う。高速道路が使え、場合によっては新幹線も使えるとか?単身赴任を連続14年間勤め上げた筆者のことを地元出身の先輩は言う。「佐渡島でも希望したかね?それとも何か悪いことをしたかね?。」と。
筆者は言った。「新潟の教員採用試験の募集要項をよく読まなかった。」と嘯いた。今では後の祭りとしか言いようがないが。
息子の話を聞けば、都会は都会らしい多くの問題を抱えた子(親)どもたちも登校してくるのだという。そして対応するのは、否対を求められるのはお店で言えば「店長を出せ」とか学校で言えば「校長を出せ。」となるのだろうか?モンスターペアレントという用語は現役時代に聞いた教育用語だったか忘れた?
先生を町内会館や公民館にお迎えしお話をお聞きし、お酒を酌み交わしながら教育を語る、コロナ禍でこんなことさえできなくなった「子どもは地域の宝です。」の常套句をどうやって実践すればいいのだろうか?
老いてなお、悩むじじである。